SD(Secure Digitalの略と言われる)カード、あるいはSDメモリーカード。
携帯電話やスマートフォンに附属されていたものをそのまま使っていたり、デジタルカメラを購入する際に薦められたものを買ったりする人が多いのではないでしょうか?
失礼な言い方ですが、なぜそのタイプのものが適切なのか、あまり考えずに使用している人も少なくないかも知れませんね。
サイズ(形状)の違いとデータ容量の違いは、何となく意識しますが、それ以外にも、注意しなければならない違いがあります。
今回は、そんなSDカードの種類についてご説明します。
まずは大きさの違いを確認しましょう。
SDカードは、その大きさで「SD」「miniSD」「microSD」の3種類に分けられます。
これは使用する機器によって異なります。ただしminiやmicroについては、購入する際に同梱されている場合もある変換アダプターを使えば、SDに対応している機器にも使えます。
大きさだけを考えれば、小さいサイズのSDカードの方が、汎用性が高いということです。
ただ最近では、「SD」と「microSD」の2サイズに集約されつつあります。
SDカードの種類と大きさ(Wikipediaより)
※上から順にSD、miniSD、microSD
データ容量の違いは?
データ容量についても、3種類あります。
2GBまでの「SD」に対して、
4~32GBの「SDHC(High Capacity)」、
64GB~2TBの「SDXC(Extended Capacity)」と、
容量帯によって、名称も変わります。
ちなみに、「SD」と「SDHC」にはminiもありますが、「SDXC」には「SD」と「microSD」の2サイズだけです。
見た目には、「SD」よりも「microSD」は小さいサイズですが、データ容量が小さいというわけではありません。
もう1つの違い、転送速度って?
SDカードには、サイズとデータ容量のほかに、転送速度という基準での分類があります。
転送速度とは、データを書き込んだり読み込んだりする速度。
1秒間に最低2MB転送できる「Class 2」、
秒速4MBの「Class 4」、
その上にも「Class 6」「Class 10」などがあります。
さらに、
「UHS(Ultra High Speed) Speed Class 1」は10MB/s、
「UHS Speed Class 3」は30MB/sが最低保証速度です。
SDカードにあるマークの見方
ただし、転送速度の速いSDカードを使用する場合には、その機器が対応しているかが問題になります。
「Class 6」までなら「NS(Normal Speed)」、
「Class 10」なら「HS(High Speed)」、
「UHS Speed Class 1」「UHS Speed Class 3」なら「UHS-Ⅰ」あるいは「UHS-Ⅱ」
というインターフェイスでなければなりません。
なお、「Class 10」と「UHS Speed Class 1」の転送速度が一見同じようですが、これはあくまでも最低保証速度。最高速度はかなり違います。
ところで、この転送速度、早ければ早いほど良いのでしょうか。またデータ容量は大きければ大きいほど良いのでしょうか。
例えば最新のデジタル一眼レフカメラで連写するという場合なら、SDカードへの書き込み速度が遅いと、途中でシャッターが切れなくなってしまうことがあります。
高画質の動画を長時間撮影するという場合なら、やはり大容量のSDカードが必要でしょう。
もちろん、転送速度が速く、大容量のSDカードは何にでも使用することができます。しかし、そういった商品は、とても高価です。
最も安価なSDカードが1,000円以内で買えるのに対して、データ容量が512GBで「UHS Speed Class 3」の「SDXC」であれば、15万円以上の商品もあります。
これほどの金額差があると、少し考えなければなりませんね。
例えば、デジタル化した写真データを最初の一度だけSDカードにコピーし、そのあとはデジタルフォトフレームに挿して楽しむだけであれば、転送速度は遅いものでも充分なはず。
用途に合わせた、適切なSDカードを選ぶことをおすすめします!