スキャナーの基礎知識【その2】
「フラットベッドスキャナー」も1種類じゃない!

前回は「スキャナーの基礎知識【その1】」と題して、スキャナーの種類についてご説明しました。

読み取り形式によって、「フラットベッドスキャナー」「シートフィードスキャナー」「スタンドスキャナー」の3種類があるということでしたね。

また、家庭や職場などでは、「フラットベッドスキャナー」が多く使われていて、当店でも、サイズへの対応性、高画質や補正機能を考えて、このフラットベッドスキャナーを採用しているとご紹介しました。

ところで、「フラットベッドスキャナー」なら、すべて同じでしょうか?

もちろん、大きな原稿を読み取れるとか、より高画質であるとか、そういう特長は一緒ですが、実はフラットベッドスキャナは、もっと根本的な構造での違いがあります。

今回は、その違いについてご説明します。

「フラットベッドスキャナー」には、
「CCD方式」と「CIS方式」という2種類がある!

「CCD」はCharge Coupled Devicesの、「CIS」はContact Image Sensorの略ですが、この正式名称からは、違いはよく分かりませんね。

どちらの方式にしても、「フラットベッドスキャナー」ですから、1枚ずつガラス面に置いてスキャンする、という作業方法は同じです。下から光を当てて、反射したものをセンサーで読み取ります。

異なるのは、スキャナーの内部構造。

「CCD方式」では、原稿の反射光を、さらにミラーを使って反射し、複数のレンズを使用して集約してから、センサーで読み取ります。

一方、「CIS方式」では、原稿の反射光を直接センサーで読み取りますので、内部にミラーやレンズはありません。(レンズが1枚の場合もある)

これら構造の違いによって、いろいろな長所と短所が生まれてくるのです。

「CCD方式」は、場所を取る?

先述の通り、「CCD方式」は、「CIS方式」に比較すると、内部の構造が複雑なため、どうしても本体が大きくなり、場所を取ってしまいます。

また、電源コンセントを必要としますので、どこにでも置けるわけではありません。

電源を入れてから、使用できるまで(ウォームアップ時間)が長めという欠点もあります。

価格も高い傾向にあります。

長所としては、ピントの合う範囲が広い(被写界深度が深い)ので、多少、ガラス面から原稿が浮いていても、きちんと読み取れることが挙げられます。

高解像度に対応できるものが多いことも特長です。

写真のネガ・ポジフィルムなどの透過原稿が読み取れることも長所と言っていいでしょう。

【CCDスキャナの一例:CanoScan 9000F Mark II/価格.comより】

CCD_scanner.jpg「CIS」は、USBケーブルがあれば使える?

「CIS方式」の長所短所は、「CCD方式」とまったく逆。

内部構造がシンプルなため、非常に薄く、消費電力もUSBケーブルの接続で十分なほど小さいので、どこにでも持ち運んで使用することが可能です。

価格も安く、お手頃な製品が多いもの特長です。

ただし、原稿が少しでもガラス面から離れると、読み取りにくくなります。

また、一部の機種を除けば、フィルムを読み取ることはできません。

【CISスキャナの一例:CanoScan LiDE 210/価格.comより】

CIS_scanner.jpg当店では「CCD方式」を使用しています!

当店では、「フラットベッドスキャナー」の中でも、画質の良い「CCD方式」のものを使用しています。

1枚ごとに、写真やスキャン面のホコリを除去しながら、丁寧にスキャニングした後も、「白枠除去」「傾き補正」「タテヨコ判断」「色あせ補正」、など多くの工程を経て、読み取った画像を出来るだけキレイなデータにして納品しています。

画像データはもちろん、大切なお写真原版の扱いにも、細心の注意を払っていますので、安心して、当店にお任せください!

 

【思い出アーキビスト® スマイル・シェアリング店長/樋口智久】

 

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掲載日:2015年3月22日
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