写真を保存するのも、プリンターで印刷するのも、テレビやパソコンで観るのも、ブログに掲載するのも、「解像度」はとにかく設定できる最高の値がいい!、と思っている人はいませんか?
中には、「あまり高くてもムダだ」と分かっているのに、どの程度にするかを考えるのが面倒なので、高めに設定しているという人もいるかも知れません。
しかし、ムダなだけならまだしも、最適でないとデメリットもあるんです!
今回は、適切な「解像度」についてご説明します。
まずは「解像度」のおさらい。
「解像度」とは画像の密度のことで、その単位が「dpi(ドット・パー・インチの略)」で、1インチにどれだけ「ドット」があるかを表しています。
前回の記事 『解像度とは?画素とは?dpiとは・・・』はこちら
「300dpi」以上は意味がない?
300dpiは、充分に高画質です。
元々の写真データなどを、そのままの大きさでプリントアウトや印刷するのであれば、スキャンする「解像度」は300dpiが適切だと言えます。
それ以上に「解像度」を高めても、人間の眼でその差を認識することは、残念ながら無理なんです。
デメリットもあります。
必要以上に高い「解像度」で写真をスキャン、あるいはプリントアウトしようとすれば、それだけ時間がかかってしまいます。
解像度を2倍にすれば、縦×横それぞれ2倍細かく読み込むことになり、データの大きさは(2×2=で)4倍にもなってしまいます。
「解像度」を高くすればするほど、大きなデータになりますので、ハードディスクやメディアに保存できる点数が減りますし、メールに添付して送れば、受信側へ負荷をかけたり、受信拒否されたりする場合もあります。
では大きく印刷する場合は?
ただ、「元の画像(写真)よりも大きく印刷する場合」には、別の話なんです。
例えば、ハガキをA4サイズで印刷やプリントアウトしたい場合を考えてみましょう。ハガキは、ほぼA6サイズですので、A4を縦横それぞれ半分にした大きさ。
先ほど書いたように、「仕上がりは300dpiが最適」ですから、ハガキをスキャンしてA4用紙に拡大印刷するためには、解像度を上げて、600dpiが適切ということになります。
よく、「大きな写真だから高解像度で取り込んでほしい」、とご注文されるお客様がいらっしゃるのですが、それはむしろ逆で、「小さな写真ほど解像度を上げるべき」なんです。(大きな写真をもっと拡大してポスターサイズに印刷したい、という場合は別です)
◆プリント写真スキャンの解像度と最適な印刷用紙の関係
基本的に、「そのままの大きさで印刷する予定なら300dpiでスキャン。拡大印刷する予定ならその拡大分だけ解像度を高くしておく」、と覚えておくと良いでしょう。
写真を印刷する予定が無く、テレビやパソコンなどの液晶画面で見たり、ブログやホームページなどに掲載できれば充分という場合は、もっと低い「解像度」でも良いのです。
そもそも、パソコン画面の「解像度(表現できる画質)」は70~90dpi程度ですので、それ以上であれば問題はありません。
当店の写真スキャンサービスでは、「300dpi」を標準として、ご希望に応じて高解像度の「600dpi」での写真スキャンも承っております。
標準解像度である「300dpi」の作業は、1枚あたり 38円(税込41.8円)(プリント写真の場合)ですが、
「600dpi」は、1枚あたり 76円(税込83.6円) (標準の2.0倍額) にて作業いたします。
(別途、基本料金、返却送料、消費税がかかります。)
詳しくは、料金一覧ページをご覧ください。
最適な解像度で、たくさんの思い出を効率よく保存していきましょう!!
次回は、写真「フィルム」をスキャンする場合には、どのくらいの「解像度」が必要なのか?を解説します。
⇒【次回】写真のフィルムって小さいけど、スキャンする時はどのくらいの「解像度」が必要なの?
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