「デジタル・アーキビスト」という資格を知っていますか?

「アーカイブ (archive) 」という言葉を耳にしたことのある人も、結構いるのではないかと思います。

仕事でこの言葉を使う人はもちろんですが、テレビの番組名にもなっているくらいですので、どこかで聞いたことくらいはあるかも知れません。

「アーキビスト (archivist) 」は「アーカイブ」する人、という意味ですが、さて、「デジタル・アーキビスト (Digital Archivist) 」とは、一体どんな資格なのでしょうか?

今回は、当店にとってもとても重要な、この「デジタル・アーキビスト」について、ご説明します。

そもそも「アーカイブ」ってなに?

分かっているようで、きちんと説明できない「アーカイブ」という言葉。

いまさら誰かに聞くのは恥ずかしいかも知れません。

その内に調べようと思いながら、ついつい忘れていたら、またこの言葉にどこかで出くわして……。

最近では、資料を保存すること、保存している場所、あるいは保存している資料そのものを指して「アーカイブ」と言うことが多いようです。「メールを見えない場所に移動する」という意味で使われることもあります。

しかし、本来の意味は、公文書とその保管場所のこと。

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転じて、重要な書類、特に歴史的・文化的に重要な資料を保存、または未来に伝えることを言います。

テレビ番組名は、まさにこの意味。後世に残したいニュースやドキュメンタリーなどの映像資料ということでしょう。

この「アーカイブ」に「デジタル」が付くと?

「デジタル・アーカイブ」は、単に言葉としては、すでに書いたような重要な資料をデジタル化して保存するということですが、そこには大きな意味があります。

デジタル化、つまりデータ化することで、第一に、劣化を防ぐことができます。

紙の資料やビデオテープでは経年劣化は避けられません。デジタル化は、それらの大事な資料を時間の経過から守る方法なのです。

第二に、喪失のリスクを軽減できます。

デジタル化する時点で、もちろん、オリジナルの資料ではなくなりますが、さらに複製しても劣化はしません。バックアップや共有によって、万が一の事態にも対処できます。

最後に、これが一番大きな役割かも知れませんが、多くの人たちが閲覧できるようになります。

きちんとしたルールさえ決めておけば、デジタル・ネットワークを利用して比較的自由に、必要に応じて貴重な資料を目にすることができるのです。

こうしたメリットを考え、さまざまな場で「デジタル・アーカイブ」が実践されつつあります。

「デジタル・アーキビスト」って?

「デジタル・アーキビスト」とは、「デジタル・アーカイブ」をする人のことです。

しかし、それだけでは誰でも名乗れそうな気がします。ところが、「デジタル・アーキビスト」を名乗るには、きちんとした資格が必要なのです。

特定非営利活動法人「日本デジタル・アーキビスト資格認定機構」が認める単位を取得したり、講座を受講したり、試験に合格することなどが必要です。

それは、デジタル化の対象となる資料の文化的な価値を判断できるだけの能力、実際のデジタル化の作業に必要な技術や最新の知識、知的財産や個人情報などに関する理解や倫理観などが求められるからです。

当店の「デジタル・アーキビスト」

当店では、私、店長をはじめ「デジタル・アーキビスト」の資格を保有しているスタッフ(準デジタル・アーキビストを含む)が、お客さまからお預かりする大切な写真やフィルムなどを取り扱っています。

また、デジタル化に必要な機器や技術については、最新情報を常に収集し、関連法案などの確認も怠りはありません。管理体制についても、つねに強化・改善を図っています。

これからも、「デジタル・アーキビスト」として、日々、努力を重ねてまいります。

 

【思い出アーキビスト® スマイル・シェアリング店長/樋口智久】

 

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掲載日:2015年5月30日
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